chap1 PHPとは

PHPに興味を持っている多くの方はHTMLというプログラミング言語をご存知でしょう。HTMLを使えばいわゆる”Webページ”を作成することができますが、HTMLはプログラミング言語の中でもマークアップ言語と呼ばれます。

HTML

HTMLのようなマークアップ言語は、テキストに必要な情報を修飾していく言語です。HTMLの場合はテキストに<head>タグや<body>タグ、<h1>タグといった規定のタグを修飾していくことでプログラミングしていきます。

HTMLはメモ帳などのテキストエディタがあればすぐに開発することができます。ここでは次のプログラム(hello.html)を作成してみましょう。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta charset="utf-8">
    <title>Hello HTML</title>
  </head>
  <body>
    <h1>Hello HTML</h1>
  </body>
</html>

上記のHTMLファイルを任意のディレクトリ(たとえばデスクトップなど)に保存しましょう。それから作成したHTMLファイルをChromeなどのブラウザで開き直すと次のように表示されるでしょう。

このようにHTMLファイルはテキストエディタで開発し、ブラウザで開き直すことで動作確認を行うことができます。

PHP

PHPはHTMLと比べて純粋な意味でのプログラミング言語です。HTMLのようなマークアップ言語と異なり、変数や配列、if文やfor文などの制御構文、関数といった仕組み持っています。テキストエディタを開いて、次のPHPプログラム(hello.php)を作成してみましょう。

<?php
$message = "Hello PHP";
for ($i = 0; $i < 5; $i++) {
  echo $message . PHP_EOL;  
}

作成したPHPプログラム(hello.php)は任意のディレクトリ(デスクトップなど)に保存しておきましょう。

PHPもHTMLと同様にメモ帳などのテキストエディタがあればプログラムを開発することができますが、PHPを実行するためには「PHPの実行環境」を予めインストールしないといけません。Windowsの場合は、インターネット上で配布されているPHPのバイナリパッケージをダウンロードすることで簡単にインストールすることができます。Macの場合は標準でPHPの実行環境はインストールされています。

インストールの詳細については後述します。

PHPのインストールが完了したら、ターミナル(Windowsの場合はコマンドプロンプト)と呼ばれるソフトウェアからPHPプログラムを起動することができます。PHPプログラムを実行するには次のようにphpコマンドを実行します。

$ cd Desktop
$ php hello.php

cd Desktopという入力はカレントディレクトリをDesktopに移動しています。ターミナルでのコマンド入力の詳細については後述します。

PHPプログラムが実行されると次のようにターミナルに結果が出力されるでしょう。

実行結果からHello PHPという出力が5回繰り返されているのがわかります。このようにPHPのプログラムHTMLとは異なり、ターミナルで実行するという点を抑えておきましょう。

PHPによるHTMLの出力

さきほども紹介したとおりPHPはHTMLと大きく異なるプログラミング言語です。HTMLにはない変数や配列、制御構文、関数といった仕組みを持ち、プログラムを実行する方法もブラウザではなくターミナルを使って実行しないといけません。PHPを学習するほとんどの人は、HTMLの学習の延長線上にいると思います。それではなぜHTMLを学習した人の多くはPHPを学ぶことになるのでしょうか。

理由は簡単でPHPはHTMLと非常に相性が良いからです。次のプログラム(hello2.php)を作成してみましょう。

<?php
$message = "Hello PHP";
?>
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta charset="utf-8">
    <title><?php echo $message ?></title>
  </head>
  <body>
    <h1><?php echo $message ?></h1>
  </body>
</html>

作成したPHPプログラムは任意のディレクトリに保存しておきましょう。このプログラムは一見するとHTMLで記述されたプログラムのように見えるかも知れませんが、PHPで記述されたプログラムです。このようにPHPプログラムはHTMLと共存する形で開発することができます。

ここでプログラムの実行方法について注意が必要です。hello2.phpはHTMLファイルのように見えますがその実体はPHPプログラムです。そのためHTMLのようにブラウザで直接開くと次のようにテキスト(文字の並び)として表示されてしまいます。

PHPファイルは直接ブラウザで開いてもHTMLのように解釈されない点に注意してください。PHPで記述したプログラムはターミナルからphpコマンドを入力することによって実行します。

$ php hello2.php

上記のコマンドを実行すると次のような結果が出力されるでしょう。

実行結果を見るとPHPのプログラムはなくなっていて、<title>タグや<h1>タグの中身がPHPによって適切に処理されているのがわかります。このようにPHPプログラムの実行結果だけをみるとHTMLのように見えます。ここがPHPを学ぶポイントになります。

PHPを学ぶ理由

さきほどのhello2.phpのように「PHPでHTMLを作成する」これこそがPHPを学ぶ最大の理由です。

HTMLを学習した人にとって、テキストエディタを開いてHTMLプログラムを記述すればWebページは開発できます。しかし、このように手作業で作成したHTMLファイルは、記述した通りの内容しか表示されません。最初に取り上げたhello.htmlを思い出してください。これは記述した通りに表示される変化のないWebページです。

手書きした変化のないWebページは「静的なWebページ」と呼ぶことにします。

そこでこれからは「手作業でHTMLファイルを作成する」のではなく「PHPを使ってHTMLを作成する」ことをゴールにします。PHPを使ってHTMLを作成すれば、ブラウザからの入力データに合わせてHTMLを作成したり、MySQLなどのデータベースからデータを取得してHTMLを作成したり、あらゆることを実現できるようになります。

PHPによって生成されるWebページは「動的なWebページ」と呼ぶことにします。


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